その1 それは突然始まった。
こんにちは!FC2ブログトラックバックテーマ担当ほうじょうです。
今日のテーマは「今の自分の周囲の状況を小説風に書いてください」です。
普段から趣味などで小説を書いている方、文章を書くのが好きという方。
ブログという媒体を自己表現の場に選んでいるので、
それなりにいらっしゃるのではないでしょうか
今日のお題はちょっと変り種。
あなたの今の周囲の状況を、小説風に表現してください
文章が苦手、という方でもどうぞかしこまった風にしないといけないなんて身構えず
お気軽にトライしてくださいね!参戦お待ちしてます!
第1273回「今の自分の周囲の状況を小説風に書いてください」
5日夕刻
電話の親機の辺りで物音がしているのに気付いた。
見に行くと、母がそこらを引っかき回しながら、何かを捜していた。
「K先生が亡くなった。急いでみんなに知らせなくては」K先生とは、母の箏曲の師匠で、亡くなったのは、かれこれ20年以上も前のことだ。
どうやらK社中の名簿若しくは、連絡先を書いたノートを捜していたようだった。
認知症という診断をされてはいても、こんな症状は初めてだ。
認知症患者が興奮したときは、決してその主張を否定してはならないと聞いたことがある。
そうは言っても、否定しなければ、誰かに連絡するわけだ。
先方にご迷惑でもあるし、第一この状態の母を知られたくもない。
ともかく、母の弟子仲間で一番親しいMさんにはと電話を掛けた。
母は
「K先生の話、どうなった?」と訊ねた。
おそらく
「K先生の葬式は、どうする?」と訊きたかったのだろうが、この直前、僕が
「K先生が亡くなったのは、ずいぶん昔だ。」と言ったのが、少しは頭に残っていたようだ。

Mさんは
「そう言えばK先生のお墓、場所が変わったよ。」不思議に話の辻褄が合った。
母はこれで少し落ち着いた。
が、数時間後、再び
「みんなに知らせないと」状態に陥った。
今度は夜中の2時。電話を掛けさせるわけにはいかない。
つづく・・・たぶん
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